覚醒したエクストリームミュージック界の潜頸亜目とは??Cryptodira「The Angel of History」(2020)

NY・ロングアイランド出身 プログ・メタルバンドの2ndアルバム。

アートワークはAdam Burkeが担当!!

みなさんは初夢を見ただろうか?私は、謎の工場の中で延々彷徨うというなんとも不穏な夢を見てドッと疲労感を感じながら新年を迎えたわけですが、日本では昔から、亀は縁起の良いものとされていて、初夢に出てくると金運上昇、一家繁栄、病気平癒、事業繁栄などの幸運のサインになると言われている。

そもそも亀は・・・
・曲頸亜目(きょくけいあもく)
・潜頸亜目(せんけいあもく)

の2つのグループに大きく分けられる。

曲頸亜目は、水生傾向が強く、南半球のみで確認されるのに対し、潜頸亜目は、様々な環境に合わせて進化したため、現在では世界各地で見ることができる!!そんな多種多様な環境に順応しながら進化してきた「潜頸亜目」をそのままバンド名に冠しているNY・ロングアイランド出身のプログ・メタルバンドCryptodira(クリプトディラ)。(前置きが長いよww)彼らは子供の頃に、この言葉「Cryptodira」に出会い、その種の寿命の長さからインスピレーションを得て名前を付けたそうだ。

注目を集めたデビューアルバム「The Devil’s Despair」(17)以来3年ぶりの2ndアルバム「The Angel of History」。前作から引き続き<Good Fight Music>からのリリース。プロデュースは、Between the Buried and Me(以下BTBAM)などで知られるJamie King。前作と同じくBTBAMの影響を感じるジェットコースターのような展開が基本にあるものの、ブルータルな要素は良い意味で薄まり、ポストメタル的要素と融合。クリーンボイスパートを大幅に増設、ポストロック/ポストメタル的な繊細なギターの絡み、ジャズ/フュージョン的なリズムアプローチ等の新しい要素がカオティックな疾走感と共に高次元で絡み合い、ハイブリッドなプログ・メタルを聴かせてくれる!!また、彼らの特性としてバンドメンバー複数人がVoをとるので多彩なボーカルアプローチで幅のある楽曲を聴くことができる。グロウルやスクリーム、クリーンボイスが楽曲と有機的に絡み合いながら独自の世界観を作り上げていく。海に山にと、様々な環境に適応して進化してきたCryptodira=潜頸亜目のごとく、様々な音楽を吸収し、今後どの様な進化を魅せてくれるのか?Cryptodiraからは目が離せない!!

また日本の文化に造詣が深く、インタビューで音楽やアニメのタイトルがスラスラ出てくるあたり相当の愛情を感じる!!→ http://sin23ou.heavy.jp/?p=15320Marunouchi Muzik Magazine

Cynic/Dillinger Escape Plan/Intronaut/Isis/The Oceanなどが好きな方にオススメ!!


メンバー

・ Mike Monaco(マイク・モナコ)Vocal

・ Scott Acquavella (スコット・アクアベラ):Guitar/Vocal

・ Jeremy Lewis(ジェレミー・ルイス):Bass/Vocal

・ Matthew Taibi(マシュー・タイビ):Drums

楽曲紹介

01. Self-(Affect/Efface)

02. Dante’s Inspiration 

03. Ontology of Pain 

04. The Blame for Being Alive (feat. Sam Raia)

05. A Tendency to Fall 

06. What Can’t Be Taken Back 

07. The White Mask Speaks (feat. John Carbone)

08. Something Other Than Sacrifice 

#01 プリミティブなドラミングをバックに2人のボーカルがシャウトの応酬からスタート。コード感のあるヘヴィなギターフレーズが被さり一気にCryptodiraワールドへ。メロウなクリーンボーカルが主旋律を担う〜抒情的なコード進行からカオティックコア/マスコアを思わせるカオティックな展開へ。一旦ビートダウンさせ、ジャズ/フュージョンパート〜再びメロウなクリーンボーカルへ。歌のバックも忙しく展開していくがピロピロ系ではないので、コードの雰囲気の変化や細かいフレーズまで楽しめるアレンジになっている。とにかく曲の展開が激しく、捕まえようとすればするほど逃げていってしまう。

#02 Dillinger Escape Planを彷彿とさせるつんのめるようなカオティックなサウンドへ引き摺り込まれる〜ギター2本とドラミングの絡みが面白いジャズ/フュージョン色の濃いマスロック/プログパートを挟み、ヘヴィなコードリフと共にメロウなボーカルが一瞬の安心感を与えてくれる〜再び容赦のないカオティックゾーンへ

#03 変則的なリフの応酬が印象的なナンバー。イントロとアウトロは変則ヘヴィリフで、中身は縦横無尽に動き回るような構成。アシッドフォークを匂わすようなものからデスコア・マスコア・カオティックコア・Opethを匂わせるようなアレンジが融合し自由に展開していく。

#04 落ち着いたジャージーなナンバー。メランコリックな歌メロが胸を打つ。と唐突にシャウト!!ツービート&ツーバスドコドコ怒涛のハードコアパートへ。起承転結のうち起結!!みたいな極端過ぎる展開に思わず笑ってしまったが・・・後半のSam Raiaとのデュエットパートで一気に曲の世界観に誘われる。いつまでも聴いていたくなるアウトロのメランコリックなギターが印象的。

#05 ミドル系の歌モノとデスメタリックなパートを交互に繰り返す構成。ただの繰り返しではなくアレンジの細やかさには圧倒される。欲を言うと歌メロにもう少し変化があると面白くなったかもしれない。

#06 ライブ映えしそうなフィードバックノイズからスタート。ブルータリティかつプログレッシブなヘヴィリフを展開させていくと共に、低音、高音の棲み分けがされた2人のグロウルが各々咆哮をかまし、時に絡みながら楽曲を前へ推し進めていく。一旦トーンを落として「Traced in Air」あたりのCynicを彷彿とさせるアトモスフェリックな歌モノパートへ。ベースラインがお見事!!

#07 アトモスモードを引きずりながら一気にBTBAMを彷彿とさせる怒涛のプログレッシブ&アグレッシブパートへ突入。個人的今作のハイライト!!繊細なポストロック/マスロック的なパートやコード感を生かしたヘヴィリフパートなどが、淡々とした歌のバックで入れ替わり立ち替わり姿を見せる。目まぐるしく移り行く景色と丁寧に歌い上げる歌のギャップが面白い。

#08 頭のプリミティブなリズムセクションから歌が入り、メランコリックでありながら暖かいイメージに。とここで唐突に怒涛のカオティックモードへ。BTBAM的な要素も感じるが、プリミティブな色合いとメランコリックなギターフレーズが別次元の世界観を作り出している。2本のギターの差し引きなど、細かいアレンジへのこだわりがより音を立体的にしていく。

参考資料

・Marunouchi Muzik Magazine NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【CRYPTODIRA : THE ANGEL OF HISTORY】
2020年12月15日:http://sin23ou.heavy.jp/?p=12534

・last.fm https://translate.google.com/translate?hl=ja&sl=en&tl=ja&u=https%3A%2F%2Fwww.last.fm%2Fmusic%2FCryptodira%2F%2Bwiki&anno=2&prev=search

・アクアリウムガイド https://www.aquaguide.info/turtle_prologue.html 亀の種類について

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