Invent, Animate「Greyview」(2020)

2020年5月19日

テキサス州出身のプログレッシブ・メタルコアバンドの3edアルバム。


テキサス州のプログレッシブ・メタルコアバンドInvent, Animate (インベント・アニメイト)の前作から4年ぶりの3rdアルバムが<Tragic Hero Records>(トラジック・ヒーロー・レコーズ)からリリース。タイトかつキレのあるリフと複雑な曲構成、そしてアトモスフェリックな音像が持ち味である彼ら。今作は、今までのスタイルはそのままに、より洗練された印象。特に一曲一曲の世界観がしっかり確立されているので、よくありがちな、「とりあえず高速オブリフレーズ」とか「とりあえずDjentリフ」感は無く、曲の世界観の構成要素として、一つ一つのフレーズがしっかり意味を伴ってこちらに響いてくる。

また、今作は、ボーカリストがBen English(ベン・イングリッシュ)からex-AvianaMarcus Vik(マーカス・ヴィク)に変わって初のアルバムとなる。今まで以上にキャッチーな曲が増えたのは彼の歌による部分が大きいだろう。幅の広いボーカルワークがInvent, Animateが元来もっていた世界観を今まで以上に引き出し、より強固なものにしている。

ERRA、NORTHLANE、Fallujah、Loatheあたりのバンドが好きな人は気にいること間違いなし!!


メンバー

・ Marcus Vik(マーカス・ヴィク): Lead Vocal

・ Keaton Goldwire(キートン・ゴールドワイヤー):Guitar

・ Caleb Sherradan(ケイレブ・シェラダン): Bass

・ Trey Celaya(トレイ・セラーヤ): Drums、Guitar(Studio Only)、Bucking Vocal

楽曲紹介

01. Dark

02. Cloud Cascade

03. Reflection Room

04. Hollow Light

05. Shapeshifter (feat. Garrett Russell)

06. Heaven, Alone

07. Monarch

08. Fireside

09. Secret Sun

10. Eden

11. Brightwing

12. Halcyon

13. Nova

#01 物語の始まりを予感させる静けさの中、空気を切り裂くようなバンドサウンド。聴くものを焦らすかのようなイントロのリフ展開がとにかくカッコいい!!映像的でありながら攻撃性もきっちり提示してみせるというまさにこのバンドの魅力がそのまま感じ取れる部分。冒頭のリフをモチーフにしたその後の展開もなかなかプログレッシブでついつい聴き込んでしまう。絶妙なアトモス感と攻撃的なバンドサウンドがお互いを引き立てあっている。

#02 神々しい雰囲気の冒頭からDjent系リフに投入。不協和音まじりの細かいオブリガードをさらりと混ぜながら躍動感のあるバンドサウンドを構築していく。emoいサビの雰囲気がまたたまらん!!青くさい感じの歌い方が胸を打つ!!最初から最後まで無駄なく綺麗に作られた楽曲。

#03 振り絞るようなシャウトから怒涛のブラストビート、そして神々しいまでのバックのギターフレーズが印象的。アトモス感全開の楽曲の雰囲気とそれに呼応するかのようなテクニカルでタイトなギターリフが独特の世界観を作り上げている。サビの歌い方は余裕で喉潰しそうでエモい!!

#04 TKとか時雨好きな人は好きそう!!な冒頭のフレーズからの重々しいリフの応酬!!この流れだけでもう8割型お腹いっぱい!!とにかく冒頭のTK的フレーズやらその派生系フレーズが随所に散りばめられているので好きなひとはハマるはず!!

#05 今までの流れからすると比較的乗りやすいミドル曲。しかし一聴して乗りやすいからと侮ることなかれ。ギターの押し引きや細かいオブリフレーズなど、細部にわたって細かくアレンジされている。このアルバムの中でも特にキャッチーなので比較的万人にお勧めできる!!

#06 約1分半の穏やかなアンビエント。前半から後半への橋渡し的な一曲。

#07 タイトかつ鋭いリフの応酬が押し寄せる!!一つ前の曲からの流れが上手く生きている。そしてはこのバンドは、静と動の間にあるいくつもグラデーションを丁寧に音にして表現していく。

#08 歌もの楽曲としてムラ無く無駄なく見事に作られているが、"ただ聴こえのいい楽曲"では終わらない・・・。普段他の楽器によって聴こえづらかった息遣いや細かいニュアンスがむき出しになって伝わってくる。

#09 ミドル系リフでゴリゴリ攻めるもいつの間に微妙に疾走する・・・なんだか不思議なテンポ感の曲という印象。この微妙な疾走具合が何故か癖になる。中盤に差し込まれるリフとオブリの応酬にはただただ圧倒されるばかり。

#10 グルーヴィなノリを重視したヘヴィなリフから疾走!!一瞬ためてからのサビは、若干メロに物足りなさを感じるも、その後も目眩くヘヴィかつ幻想的な音世界が堪能できる。後半の喉ぶっ壊し系の歌い方は絶対liveで見たいやつ!!

#11 間を大事にしながらもテクニカルなフレーズを余裕でかましてくる。彼らはテクニカルでありながらも、情緒性もしっかり保っているというのがポイントだ!!凡百のピロピロ系とは訳が違うのだ!!

#12 エモコア感MAXの青臭さを感じさせる歌メロ!!と彼ら特有のアトモス感のちょうど良いブレンド加減に思わず嗚咽・・・とにかく歌メロが良いんだって・・・!!

#13 振り絞るようなシャウトから怒涛のDjentリフ釣瓶打ち状態。ブルータリティ溢れるリフと噛みつくような咆哮にはとにかく圧倒される。そこから渋めのメロが乗るサビの展開がクール!!思わず拳を握りしめて一緒にシンガロングしたくなる。

今まで以上に、楽曲の幅に広がりをみせた今作。2020年、アトモス×プログレッシブ×メタルコアの究極系がここにある。彼ら史上、過去最高にキャッチーなので、ラウドバンド初心者の人にもオススメできる作品。間違いなく名盤!!