Two People「First Body」(2019)
オーストラリアはメルボルン出身の男女エレクトロデュオのデビューアルバム。

メンバーはPhoebe lou(ファービー・ルー)とJoey Clough(ジョーイ・クラフ)。高校で出会った2人は意気投合し、仲間達と5ピースバンドSnakadaktal(スナカダクタル)を結成。
14年、Snakadaktalは解散し、16年2人はTwo Peopleとして活動開始。2枚のシングルをリリースし、デビューアルバムをまとめ始めました。Liberation Records/Terrible Recordsからリリース。
RhyeやSolange、The xxを始め、PortisheadやMassiveAttackなどのブリストルサウンドあたりをも思わせるアンニュイでアトモスフェリックなエレクトロ・ポップ。JAZZやR&Bの要素が強く、煙たいトラックや、ひんやりとした空気感漂うサウンドが心地良い。悲しげな歌声がサウンドと美しく融合し、Two Peopleでしか味わえないドラマチックな楽曲を作り出している。
今回のアルバムは、同世代のKing KruleやSampha、The xxで知られるプロデューサー兼エンジニアのRodaidh McDonald(ロダイド・マクドナルド)と協力し製作。
ちなみに前身バンドのSnakadaktalはメルボルンのインディーズバンドですが、このバンドはとても人気で、ネット上では未だに彼らの解散を悲しむ声が見受けられます。
シンセの使い方とかクールな雰囲気にTwo Peopleと近いものを感じる。
メンバー
・Phoebe lou(ファービー・ルー)-Vocal、Synthesizers
・Joey Clough(ジョーイ・クラフ)-Guitar、Synthesizers
楽曲紹介
1.I’m Tied, To You
2.In The Garden
3.Look At Each Other
4.Something To Talk About
5.Phone Call
6.Fading(Album mix)
7.Give Me Order
8.It’s Late
9.If We Have Time(Rework)
#1 ノワール映画で流れそうな渋いトラックに気だるい歌が乗り、ブレイクビーツが入ることで徐々にダンスミュージックとしての輪郭が浮かび上がる。捉えどころの無い音像はFalty DLなんかを彷彿とさせる。カッコいい!
#2 煙たいドラム モノクロームな音の渋みと細かく加工されていくサウンドのスリリングさの対比が聴くものを引き込んでいく。ギターの気だるい音色が丁度良いアクセントになり最後まで心地よく聴ける。
#3 楽器での演奏と緊張感を煽るような電子音の対比が音をより立体的にさせる。Crystal Castlesを彷彿とさせるなにか不穏な音色が印象的。
#4 淡々としたブレイクビーツと音色。 中盤ベースラインだけになる部分があるのですがそこのコード進行がものすごく好き。他の曲に比べると控えめなアレンジだと思いますが、聴く人それぞれが思いを委ねられるような余白があるので何回も聴きたくなること必至!
#5 歌を中心に据えたゆったりとした楽曲。コード進行も相まって、映像を喚起させるようなドラマチックな雰囲気を持っている。
#6 浮遊感のあるトラックが印象的。 様々な音が代わる代わる曲に彩りを添えていく。 一人で並木道をトボトボ歩いているような寂しさ、、、最高!
#7 リズミカルなトラックとブルージーなギター、幾重にも重なるシンセ音が一体となり、広がりのある音を作り出している。キャッチーな歌メロも相まって心地よくて何度も聴いてしまう!
#8 4つ打ちキックが効いたサウンド。 不穏なトラックをバックに力強いキックが曲を引っ張っていく。神秘的なパッド音や尺八を思わせるような音色がものすごく格好いい。
#9 控えめなアレンジで歌を聴かせる前半からスネアが入り、徐々に音色やリズムを変えながら、またレイドバックしたスネアの音色に戻りフェードアウトしていく。徐々に街や周りのリズムと歩幅を合わせ、それでもやがて消えてしまう、、そんなイメージ。
古い映画を一本見たような、、そんな聴くものに映像を喚起させるようなアルバムです。PortisheadやMassive Attack、Falty dlやDarksideなどなど、ダークな質感を持ったエレクトロミュージックが好きな方は絶対に気にいると思います!おススメです!!
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