Enforced「Kill Grid」(2021)

2021年8月13日

US・バージニア州リッチモンドのクロスオーバー・スラッシュ・バンドによる2ndアルバム。

アートワークはJoe Petagno(ジョー・ペタグノ)が担当!!

16年、バージニア州リッチモンドで結成されたクロスオーバー・スラッシュ・バンドEnforced(エンフォースド)19年のデビューアルバム「Art the Walls」以来2年ぶりのアルバム。今作は、名門<Century Media Records>(センチュリー・メディア・レコーズ)に移籍後初のリリースとなる。

ワシントンDCのスラッシャーRed Deathや、D-beatハードコア・バンドDestructのメンバーが参加するモダン・クロスオーバー・スラッシュバンド。19年の1stアルバム「At The Walls」が界隈で大反響を呼び、Sacred Reich 、Integrity、All Out Warといったバンドとのツアーを経験。

今作「Kill Grid」(キル・グリッド)は、前作「At The Walls」の激烈ツービートを主体としたクロスオーバー・ハードコア路線を引き継ぎつつも、よりメタル要素が強くなった。特にメロディックかつテクニカルなギターソロが導入されたことで、楽曲の世界観が広がった印象。

Slayer初期Sepulturaからの影響を感じさせる殺傷力の強いスラッシュサウンドイーヴィルでサタニックなリフセンスを軸にしながら、現代的なデスメタル、ブラックメタル、ハードコア等を通過したサウンドは、パンク、メタル関係なく幅広い層から注目を集めている!!DrainMind Forceなどの最新型クロスオーバー勢とも呼応したサウンドは、激しい音が好きな人なら誰もが聴くべき!!ミックス&マスタリングは、Power Trip、Cavalera Conspiracy、Code Orangeなどを手がけてきたArthur Rizk(アーサー・リザーク)が担当。特に、Cro-Mags、Doom、Drain、Mind Force、Pantera、Slayer、初期Sepultura、などが好きな人にオススメ!!


メンバー

・ Knox Colby(ノックス・コルビー)Vocal

・ Will Wagstaff(ウィル・ワグスタッフ):Guitar

・ Zach Monahan(ザック・モナハン):Guitar

・ Ethan Gensurowsky(イーサン・ゲンスロウスキー):Bass

・ Alex Bishop(アレックス・ビショップ):Drums

楽曲紹介

01. The Doctrine

02. UXO

03. Beneath Me

04. Malignance

05. Kill Grid

06. Curtain Fire

07. Hemorrhage

08. Blood Ribbon

09. Trespasser

#01 おどろおどろしいリフによる長い前置きから一転、激烈高速スラッシュに突入。これでもかと詰め込まれたギターソロはメタル者にとってはご馳走ですな!!ゴリゴリのツービートと共にひたすら頭を振りまくれ!!

#02 初期Sepulturaを彷彿とさせるイーヴィルで切れ味のあるリフが冒頭から登場!!血煙が立ち上るような荒々しいスラッシュリフに圧倒されよ!!

#03 ハードコア的要素の強い激烈スラッシュ!!令和にこのスタイルをぶつけてきたことに意味がある!!

#04 #3をさらに過激にしたような激烈スラッシュ/ハードコアナンバー。ビートダウンパートのベースラインが渋い!!どことなく“和"を感じさせるギターソロが面白い!!デスラッシュ好きは必聴!!

#05 アルバムタイトルと同名のナンバー。初期Metallicaを彷彿とさせる冒頭から、とにかくlive映え確実な様式美的構成(?)。ドゥーミーあり、高速ツービートあり、ノイズありと盛り込んだ割に統一したカラーで見事にまとめられている印象。ジャケットデザインとまんまリンクしているような曲です。

#06 Slayer的な禍々しさ満載!!イーヴィルなフレーズを随所に絡ませたリフがとにかくクール!!ミドルテンポにのせてシンプルなヘヴィリフでゴリゴリ攻めてくるスタイルは異常にカッコいい!!

#07 トライバルなリズムと殺傷力の高いスラッシュリフにSepulturaを感じる。Slayer色の濃い高速でキメを畳み掛けるスタイルがとにかくカッコいいし気持ち良い。今このアプローチをやることに意味がある!!

#08 スラッシーながら速さよりグルーヴにこだわった印象。うねるようなベースラインPanteraLamb of God的なキャッチーかつ獰猛なリフが組み合わさり、ハードコア濃度高めなメタルを聴かせてくれる。

#09 グルーヴ・メタル的な筋肉質なサウンドからクロスオーバー/ハードコア色の強い高速スラッシュへ。勢いだけではなく別次元へ誘うようなギターソロもちゃっかり弾きこなすなど、様々な魅力が多層的に詰まったサウンドはとにかく魅力的。